FXで円安の時はドルを買うべき?円安時にすることを解説!

2022年、一時的に1米ドル=150円台まで円安・米ドル高が進行し、32年ぶりの高水準に達しました。

また、金融先物取引業協会によると、2022年、日本の個人によるFX(外国証拠金取引)の取引額が1京2,074兆円に達し、過去最高となりました。

個人投資家のFXへの関心は高まっていますが、現在の円安状況でドル円を購入するかどうかを迷っている人も多いでしょう。

ここでは円安の時にドルを購入すべきか?

また円安時には何をすべきか?について説明します。

円安の時にドルを購入することは合理的

円安になると、持っている米ドルの価値が上昇し、それに応じて利益が得られます。

例えば、1米ドル=100円で米ドルを購入し、後で1米ドル=120円になった場合、20円の利益が生じます。

ただし逆に円高になると、損失が生じる可能性もあります。

現在の1米ドル=150円という状況も、過去に比べれば円安ですが、歴史的には1米ドル=250円台の時期もありました。

したがって円安が続く可能性があるなら、米ドルを購入することは合理的な選択と言えます。

 

円安の時にFXでドルを購入すると、以下のような影響が考えられます。

まず、スポット益が発生し利益を得られます。

例えば、1米ドル=140円の状況で1万米ドル分のドル/円を購入し、1年間保有した場合、スポット益は20万円になります。

スワップポイントも1年間で7万3,000円となります。

為替が変動しない場合、利益はスワップポイントのみで、1年間で7万3,000円になります。

 

円高に進む場合(1米ドル=120円まで円高が進む場合)、スポット損失が20万円となり、スワップポイントを受け取ってもトータルで12万7,000円の損失となります。

スワップポイントは変動しないため、円安が進むとスポット益が生じることがわかります。

ただし、注意すべき点もあります。

 

すべての資産を米ドルに換えないこと

為替相場は変動するため、過度にリスクを取ることは避けましょう。

購入時のコストに注意。

外貨預金では為替手数料がかかり、FXではスプレッドが主なコストです。

これらのコストを考慮して購入を検討しましょう。

 

外貨預金はペイオフ対象外

預金保険制度は適用されないため、注意が必要です。

取引時間に注意。

スプレッドが広がる可能性がある時間帯に取引することを避け、活発な時間帯を選びましょう。

 

円安の時にするべきオススメの行動

通貨価値が変動する際、賢明な対策が必要です。

通常、円安により円が他通貨に比べて下落します。

この状況では、外国通貨を持つことが有益です。

外国為替市場で、手数料の低いFXを選択するのも一つの方法です。

さらに通貨価値変動時に役立つ、アセット管理の方法をご紹介します。

 

・ 外貨預金口座を開設して外国通貨を保有する。
・ 外国通貨建ての投資信託に投資する。
・ 外国債券への投資を検討する。
・ 海外株式へ投資する。
・ FXで外国通貨をトレードする。

 

外貨預金で外国通貨を保有する

外貨預金は、外貨で資金を預ける金融プロダクトで、通常、普通預金や定期預金に比べて高金利を提供します。

また円安時には、為替差益が期待できます。

例えば、1万ドルの外貨預金を持っていて、1ドルが100円の時に受け取ると100万円ですが、1ドルが110円の時には110万円を受け取れます。

 

外国通貨建て投資信託に投資する

投資信託は、専門家が運用する金融プロダクトで、多くの株式や債券などから適切な投資対象を選ぶのは難しいです。

外国通貨建て投資信託を利用すれば、投資の選択を専門家に委ねられます。

外国通貨建て投資信託は、価格や利益が外国通貨で表される投資信託です。

円安時には為替差益が見込め、魅力的です。

 

外国債券に投資する

債券は国や企業が発行し、投資家が資金を貸し出す証書です。

債券を購入すると定期的な金利を受け取り、満期に元本を返却されます。

外国債券は国、市場、通貨が海外に関連する債券です。

通常、高金利を提供し、為替差益が期待できるため、円安時に検討する価値があります。

 

外国株式に投資する

株式投資は、企業の株式を購入し、株主として株価の上昇益や配当を受け取る方法です。

外国株式は海外企業の株式を指し、外国通貨で取引されるため、円安時には為替差益を狙うことができます。

また、外国株式からの配当金も外国通貨で支払われるため、円安時には円に換算するのが有利です。

 

FXで外国通貨をトレードする

FXも通貨価値変動時に有用な投資法の一つです。

例えば、米ドル円の通貨ペアでドルを買う場合、円安が進行中であれば、為替差益を得られるかもしれません。

さらにFXは、外貨トレードのコストが低いことがあります。

また、スワップポイントを活用して長期運用を行えば、金利を日々受け取ることが可能です。

 

通貨価値変動時の留意点

通常、通貨価値の変動は一時的です。

そのため円安の時に、すべての余剰資金を外国通貨に変えるのはリスクがあります。

円高に戻った場合、損失を被る可能性があることを覚えておいてください。

したがって通貨価値変動時には、バランスのとれた複数通貨の保有を検討することが賢明です。

外国通貨を資産の約3割に配分することを考慮しましょう。