FXで売りから入るデメリットは?空売りのリスクについて解説!

FXでは取引を「売りから入ること」、つまり「空売り」と呼ばれる方法を利用できます。

この方法を使えば、市場価格が下落している場合でも利益を得ることができます。

この記事では「売りから入る」という言葉が理解しづらい方々に向けて、FXで売りから入るとは何か、空売りの利点や留意点について説明します。

スワップポイントの支払いに注意

FX取引ではポジションを保有する間に、スワップポイントが発生することがあります。

スワップポイントは、異なる2つの国の通貨の金利差に基づいており、ポイントを受け取る場合と支払う場合があります。

高金利の通貨を購入し、低金利の通貨を売る場合、金利差額をスワップポイントとして受け取ることができます。

 

逆に低金利通貨を購入し、高金利通貨を売る場合、スワップポイントを支払う必要があります。

売り注文を出したからといって、必ずスワップポイントを支払う必要はありません。

特に日本円が関与する通貨ペアを売りで取引した場合、スワップポイントの支払いが発生することがあります。

取引する通貨ペアのスワップポイントの正負を必ず確認しましょう。

 

ポジポジ病に陥りがちになる

FXでは市場が上昇している時と、下降している時の両方で利益を得ることができます。

そのため、実物の資産を持たない現物投資と比較して、2倍の利益を追求し、過度に多くのポジションを持つ傾向があり、ポジポジ病に陥りがちです。

レートが急上昇している場合に、「もうすぐ下がるだろう」と考えて売りで参入したとしても、結局レートが下がらず損失を被ることがあるかもしれません。

そして「今度こそ下がるだろう」と再び売りで参入すると、再びレートが上昇してしまうことがよくあります。

ポジポジ病にかかると、無駄な損切りや損失が増加する可能性が高まるため、無謀に多くのポジションを持つことは避けましょう。

 

空売りは理解が難しい側面がある

FXの初心者にとって、買い注文のイメージはわかりやすいかもしれませんが、売り注文(空売り)の概念は難しい場合があります。

日常生活では「持っていないものを売る」という行為はありえないため、売り注文のイメージを持つのが難しいこともあるかもしれません。

しかし、FXは実物の資産を持たない取引であり、注文と決済の間の通貨価格の差額によって利益が生まれるものです。

この観点から考えれば、空売りに対するハードルは下がるかもしれません。

逆に空売りの概念を理解すれば、取引がスムーズに進行する可能性が高くなります。

空売りに苦手意識を持っている方々も、この記事を通じて解消していけるでしょう。

 

売りと買いではスワップポイントが異なる

空売りと買い注文では、スワップポイントの損益発生パターンが異なることに注意が必要です。

スワップポイントは、低金利通貨と高金利通貨を取引し、通貨を1日以上保有することで利益が生まれるFXの仕組みです。

スワップポイントの利益を得るには、「高金利通貨を購入し、低金利通貨を売る」取引が必要です。

 

しかし、空売り(売り注文)から始める場合は、同じ取引を行うことはできません。

代わりに「低金利通貨を売り、高金利通貨を購入」する取引を行う必要があり、これにより毎日損失としてマイナスのスワップポイントが発生します。

各FX会社が提供するスワップ表を確認すれば、どの注文方法から始めるべきかが分かるので、必ず確認しましょう。

 

価格上昇に伴う損失のリスク

相場が下落すれば、空売りによって利益が得られますが、相場が予想に反して上昇すれば、損失が生じます。

特に空売りの損失は、実質的に無限大と言えます。

相場の下落には限界がある一方で、上昇には制約がないため、適切なルールに従っていない場合、債務を抱える可能性があります。

 

スワップポイントに関連するリスク

FX取引において、スワップポイントは魅力的な要素の一つです。

スワップポイントは通貨ペアの金利差を利用して利益を狙うもので、例えば、日本の金利が低いのに対し、トルコリラなどの高金利通貨を購入すれば利益を得られます。

しかし、逆に高金利通貨を空売りすると、金利差が逆転し、スワップポイントが費用として発生します。

スワップポイントは毎日発生するため、慎重な注意が必要です。

 

ショートポジションのリスク管理

FXのショートポジションは、損失が理論上無限に膨れ上がる可能性があるため、高いリスクを伴います。

一方、ロング(買い)トレードでは、通貨価値がゼロ未満にはなりませんので、損失の上限が存在します。

成功するトレーダーは、リスク管理を重要視しています。

ショートポジションのリスクを軽減する方法は以下の通りです。

 

・ストップロス注文を設定する。

・サポートとレジスタンスの重要な価格帯を監視し、エントリーおよびエグジットポイントを探す。

・最新の経済ニュースやイベント情報を入手し、潜在的なリスクに備える。

・取引中に価格アラートを設定し、プラットフォームから離れていても情報を受け取るようにする。

 

ショートポジションは下降トレンドの市場で好まれますが、リスクが高いため、事前に慎重に検討することが必要です。

ショートポジションは大手機関投資家や、下降相場を狙うトレーダーによって利用されることがあり、リスク管理はその適切な活用に欠かせません。

価格の逆転によって生じる悪影響を最小限に抑えるために、この記事で説明されている方法を積極的に検討することをお勧めします。