FXでニューヨーク時間は難しい?特徴や勝ち方を解説!

日中の仕事を終えた後、夜にトレードを始める時、

「ニューヨークセッション(時間)はなかなか難しく、利益を上げるのが大変…」

と思うことはありませんか?

兼業トレーダーの中には、このような悩みを持つ人が少なくありません。

兼業トレーダーにとって、ニューヨークセッションでの成功は非常に重要です。

FX市場で成功するための鍵となる、この時間帯を攻略することは、避けては通れない課題です。

FX市場におけるニューヨーク時間の特徴

まずFX市場における、ニューヨークセッション(NYセッション)について詳しく説明します。

ニューヨーク市場は、現地時間の朝8時頃から始まります。

これがニューヨークセッションの開始時刻です。

日本時間では、夏は21:00頃、冬は22:00頃から、価格の動きが活発になります。

 

この時間帯は、世界最大の取引量を誇るロンドン市場と重なります(ニューヨーク市場は取引量で世界第二位)。

多くの市場参加者が活動し、価格変動が大きくなりやすいのが難しいとされる理由です。

時間に制約がある兼業トレーダーにとって、ニューヨークセッションは主な戦場です。

この重要な市場での勝利が必須(=FXでの成功)であり、短時間で勝つ方法を見つけることが重要です。

※ここでは、スイングトレードなどの長期戦略には触れません。

 

私自身も兼業として、10年以上ニューヨークセッションでトレードしています。

初めは何度も資金を失い、手法を見直し、再挑戦し、失敗を繰り返しました。

その度に、「なぜニューヨーク時間でしかトレードできないのか、もっと時間があれば」と自分に問いかけました。

しかし、一般のサラリーマンとしては、ニューヨークセッションで勝つ以外に選択肢はありません。

限られた時間の中で効果的なトレード戦略を考案し、実践することが必要です。

ニューヨークセッションで成功するトレーダーになるために、一歩ずつ考えていきましょう!

 

ニューヨークセッションの複雑な特徴

FX取引における、ニューヨークセッションの特徴について詳しく解説します。

ニューヨークセッションでの取引は一般に複雑だとされており、多くのトレーダーがこれを体験しています。

その複雑さの主な原因は、以下の特徴によるものです。

 

経済指標の発表と要人コメントの時間

ニューヨークセッションでは、ドルに関連する経済指標や要人のコメントが頻繁にあります。

これらの経済指標には多くのトレーダーが注目し、重要な指標の結果によっては市場が急激に動くこともあります。

ニューヨークセッションでは、東京やロンドンセッションで形成されたチャートが、経済指標の影響で容易に変化することがあります。

 

しかし、経済指標の結果を完全に予測することは不可能で、ポジションを保持している場合、勝敗が運に左右されることもあります。

運良く大きく動く方向にエントリーできれば良いですが、常にそう上手くいくとは限りません。

経済指標を狙った取引(賭け取引)は、長期的な勝利が難しいです。

加えて、指標発表時にはスプレッドが広がることもあり、勝利がより難しくなります。

 

しかし、ニューヨークセッションで経済指標が頻繁に発表されるため、全てを避けるわけにはいきません。

そのため「重要な指標」のみを、避ける取引戦略が望まれます。

私が注意している、重要な経済指標は以下のとおりです。

これらの日や時間帯には、取引を控えるのが安全です。

 

【注意すべき重要経済指標】

・雇用統計

・FOMC

・政策金利

・ISM製造業景況指数

 

これらの指標には特に注意が必要で、ニューヨークセッションでの取引ではこれらを考慮することが重要です。

逆にこれら以外の指標については、過度に神経質になる必要はありません。

ただし、予想外の経済指標の結果が出た場合(サプライズがあった場合)、市場が突然動く可能性があるため、注意深く監視する必要があります。

経済指標は取引においては難しい存在です。

さらに突然の要人のコメントも、ニューヨークセッションの難しさを増す一因です。

それでも、これらの特徴を避けることはニューヨークセッションでの成功を困難にするため、しっかりした取引ルールを設定することが不可欠です。

 

トレーダーによるストップロス狙いの増加

FX取引のニューヨークセッションでは、ヘッジファンドや機関投資家などの大規模トレーダー(別名:マーケットメーカー)が積極的に市場に参加しています。

これらのプレイヤーは豊富な資金を背景に、他のトレーダーのストップロス注文をターゲットにして、市場に影響を与えることが多いのです。

FX市場がゼロサムゲームであることを考えると、他者のストップロス注文を利用することは、これらのトレーダーにとっては利益を得るための基本的な戦略と言えます。

 

一般トレーダーが設定するストップロスポイントは、これら大規模トレーダーには容易に予測できるものです。

特に、多くのトレーダーが注目する特定の価格ポイントは、しばしばターゲットにされるのです(これをストップハントと言います)。

重要なのは、狩られる側から狩る側の視点へと変わることです。

そのための簡単な戦略は、「一般的なストップロス設定ポイントでのエントリー」という考え方です。

この方法を用いることで、従来ストップロスで終了していた取引が、最適なタイミングでのポジション取りに変わる可能性があります。

 

また、ストップロスポイント(逆指値)を変更することも、ストップハントを避ける方法の一つです。

しかし、誤った方法では大きな損失につながる可能性もあるため、戦略を慎重に考える必要があります。

ニューヨークセッションでは、大規模トレーダーによるストップハントを避けながら、取引することが求められます。

彼らの戦略(価格動向の特徴)を理解し、それを自分のルールに取り入れることで、損失を減らすことが重要です。

 

変動性が高い時期(日本時間の深夜は静か)

先に述べたように、日本時間の21時から24時頃は、ニューヨーク市場とロンドン市場が重なるため、取引量が増えて変動性が高まります。

この時間帯は、市場が従来の動きから一変し、激しく動くことが多いです。

多くの参加者がさまざまな思惑を持って市場に参加し、市場は複雑な動きをします。

 

一方、その後の時間(日本時間の深夜、例えば2時や3時頃)は、重要な経済指標の発表がない限り、変動性は低下する傾向にあります。

これはロンドン市場がクローズし、ニューヨーク市場が現地時間の午前中に活発な動きを見せる特徴に起因しています。

ニューヨークセッションでは、時間帯によって変動性に大きな違いがあり、それに応じて戦略を変える必要があります。

 

大まかに分けると、以下のような戦略が考えられます。

・変動性が高い時間 ⇒ 順張り戦略、長期保有

・変動性が低い時間 ⇒ 逆張り戦略、スキャルピング

 

これは一例に過ぎませんが、重要なのは「同じ市場ではない」という意識を持ち、それに基づいて戦略を分けることです。

変動性が高い時間帯での無理なポジション調整や急な方向転換は、瞬時に大きな損失につながる可能性があります。

また、夜間の静かな時間帯でも、ポジション保有期間が長引く可能性があり、困難な状況に直面することもあります。

ニューヨークセッションでは、変動性の特徴を理解し、個々のルール(戦略)に基づいて取引を行うことが重要です。

 

他にも多くの特徴がありますが、これらがニューヨークセッションの主な特徴です。

変動性はメリットになることもありますが、全体的に見るとそれほど良い印象を持たないかもしれません。

しかし、これまでの説明から、多くの方が「ニューヨークセッションは難しい」と感じるかもしれませんが、実際にはそうではありません。

実際には、「兼業トレーダーにとってニューヨークセッションは有利」と私は考えています。

これにはしっかりとした理由があります。

 

ニューヨークセッションを避けるべきか?

FXトレードにおいて、ニューヨークセッションが難しいと感じる方もいるかもしれません。

その場合、ニューヨークセッション中のデイトレーディングを避けるのは、一つの解決策になるでしょう。

特に、忙しくて常にチャートをチェックできない方には、スイングトレーディング(あるいはそれ以上の期間のトレード)が適していると言えます。

以下は、私の個人的なFXトレーディングに対する見解です。

 

FXの魅力(そして楽しみ)は、「レバレッジの利用、複利、資金の効率的な運用」にあります。

つまり少ない資本でも、短期間で大きなリターンを得る可能性があるのです。

多くのFXトレーダーは、最初は小さな資本からスタートすることが一般的です。

そして、その限られた資本を短期間で、増やすための金融商品としてFXを選ぶわけです。

もちろん、比較的リスクが低い長期保有トレードも有効ですが、元本を失うリスクも伴います。

 

しかし、FXにこだわる必要はありません。

他の金融商品(国債や投資信託、ETFなど)でも十分に有益です。

それでも、「少額から大きく成長させたい!」という意気込みでFXに取り組んでいるのであれば、デイトレードが最も適した方法と言えるでしょう。

これは副業トレーダーに限らず、FXの大きな魅力を最大限に活用して、少ない資本から資金を増やすデイトレーディングが最適だと私は考えています。

 

ニューヨーク時間帯での勝利戦略と展開

このセクションでは、ニューヨーク時間帯での取引に成功するための具体的な方法について話します。

ニューヨーク時間帯は、その独特の特徴から取引が難しい時期ではあります。

しかし副業としてのトレーディングをしているなら、勝つ方法を身につけることが不可欠です。

ここではニューヨーク時間帯での、成功のための様々な戦略を探っていきます。

 

細部よりも全体像を見る

ニューヨーク時間帯においては、急な価格変動に振り回されずに冷静でいることが重要です。

小さな価格変動にのみ焦点を合わせていると、混乱し、連続した損失につながりかねません。

そのため、マーケットの細部ではなく全体像に着目してください。

大きな市場動向を把握することが重要です。

 

さらに、ニューヨーク時間帯は、市場が「節目」と呼ばれる価格ポイントに引き寄せられる傾向があります。

これらの「節目」とは、多くのトレーダーが注目している高値・安値、心理的な価格ポイント、移動平均線などの重要な価格ポイントです。

したがって、一日の市場動向全体を見なければ、細かいノイズに惑わされ、重要な市場の方向性を見失うことになります。

 

ニューヨーク時間帯には、多くのトレーダーが注目する価格付近に集中するストップロス注文を狙って、価格がそのレベルに向かう動きがしばしば見られます。

ストップロスが引き起こされると、市場はさらに大きく動くことが一般的です。

このような市場の操縦に惑わされないように、市場の大きな動きから目を離さないようにしましょう。

 

私は市場の方向性を判断する基準として、「鉄板ライン」と名付けた独自のラインを設定しています。

多くのトレーダーはこのラインを使用していないかもしれませんが、私にとっては必須です。

特にこのラインは、ニューヨーク時間帯の反応が顕著であると感じています。

このラインなしでは、私はトレードすることができません。

 

重要なのは単純な市場の方向性

再度強調しますが、ニューヨーク時間帯では急激な価格変動に惑わされないことが重要です。

デイトレーディングでは、短期的な価格変動に追随することが一般的。

特にニューヨーク時間帯では、短期的な動きにのみ集中すると勝つのは難しいです。

「木を見て森を見ず」の状態は避けましょう。

 

また、間違った方向に進んだ場合は、無理に対応しようとせずに損切りを行うのがベストです。

誤った判断は普通に起こり得るので、心配する必要はありません。

ニューヨーク時間帯には、時々起こる不合理な動き(経済指標とは無関係)に対処しようとすると、簡単に痛手を負います。

市場のすべての動きに対応することは不可能なので、無理に対応しようとしないことが重要です。

 

ニューヨーク時間帯に過度な追求をすると、市場のボラティリティが高いため、予想以上の大きな損失を被るリスクがあります。

さらに大きな損失を被ると、資金面および精神面でのダメージが大きいため、損失を被った後は一旦心をリセットし、次のチャンスを待つことが重要です。

シンプルに市場の方向性(今日は買いか売りか)を決め、適切なエントリーポイントを待つことが重要です。

 

手法を絞り込んで戦略を立てる

FXで勝つためには、トレード手法が最も気になる点でしょう。

現在ではインターネット検索をすれば、さまざまな手法が簡単に見つかります。

しかし、ニューヨーク時間帯の特有の「乱れた・荒れた市場」を効果的に分析するためには、トレード手法を絞り込むことが望ましいです。(せいぜい3つまでで十分です)

 

よく知られている通り、FXにおいて勝率100%の「聖杯」のような手法は存在しません(少なくとも私は知りません)。

したがって手法の優位性については、勝率7~8割で100点と考えるべきです。

ブレイクアウト、押し目買い・戻り売り、レンジ逆張りなど、何でも良いので「自分のスタイル」を決め、それに専念しましょう。

注目するポイントを絞り込むだけで、不必要なトレードが減り、トレードの精度が向上し勝率も上昇します。

 

また、ニューヨーク時間帯の特性から、他の時間帯(東京、ロンドン)とは全く異なるため、過去の検証方法にも注意が必要です。

東京時間帯で効果的な手法が、ニューヨーク時間帯では全く機能しないこともあります。

トレード手法を絞り込んだら、ニューヨーク時間帯のみを対象に過去の検証を行いましょう。

これにより市場の特性や、手法の注意点がより明確になります。

取引通貨によっても、手法の有効性には差があります。

過去の検証では、まず1つの通貨ペア(得意な通貨や慣れている通貨)に絞って行うことをお勧めします。

 

ニューヨーク市場におけるFX取引の重要ポイント

ニューヨーク市場でFX取引を行う際の主要な特徴は、以下の3点です。

・サマータイムが適用されること

・ニューヨーク市場でのオプションカットの実施

・重要な経済イベントが頻繁に起こること

 

サマータイムの影響

ニューヨーク市場ではサマータイムが適用されているため、夏季と冬季では市場の営業時間に1時間の違いが生じます。

サマータイム期間は、3月中旬から11月初旬までの約半年間です。

ニューヨーク市場のサマータイムおよび標準時間を日本時間に換算すると、以下のようになります。

 

名称   ニューヨーク時間   日本時間

サマータイム 朝8時から夕方17時 夜21時から翌朝6時

標準時間 朝9時から夕方18時 夜22時から翌朝7時

 

取引開始時間を間違えると、エントリーやポジション調整が困難になるため、取引日がサマータイムかどうかの確認が重要です。

 

ニューヨークのオプションカット

日本時間の23時(冬時間は24時)にニューヨーク市場でオプションカットが行われ、その結果、取引が活性化し、為替レートの変動が激しくなることがあります。

オプションカットとは、特定の日までに定められた価格でオプション取引を行使する権利の締め切りです。

このオプション取引の行使期限は、カットオフタイムとも呼ばれます。

 

経済イベントの影響

ニューヨーク市場の取引時間中には、経済イベントが相場に大きな影響を与えることが多いです。

主な経済イベントには以下が含まれます。

・ロンドンフィキシング

・ニューヨークのオプションカット

・アメリカの経済指標の発表

 

特に、ニューヨーク市場の開場直後の日本時間21時から22時は、アメリカの経済指標発表と重なり、取引が急激に活発化することがあります。

経済指標による市場の変動は、熟練したFXトレーダーにとっても予測が困難なため、注意が必要です。

経済指標をチェックする際は、雇用統計やFOMC、フェデラルファンド金利(FF金利)に注目するとよいでしょう。

 

ニューヨーク市場で利益を上げる方法

ニューヨーク市場でFX取引で利益を上げるには、以下の3つのポイントが重要です。

・米国経済の指標発表時には、無理にトレードしないこと

・市場の時間帯に合わせて取引スタイルを変更する

・チャートを分析し、トレンドを判断して最適なエントリーポイントを見つける

 

米国経済の発表時には取引しない

米国の経済指標が発表されると、価格の動きが不規則になることがあります。

経験豊富なFXトレーダーであっても、急な価格変動を予測するのは難しいため、初心者は特にリスクを高めてしまう可能性があります。

FX取引がまだ慣れていない場合は、経済指標発表の前後の取引は避けるのが賢明です。

 

市場に合わせて取引スタイルを変更する

ニューヨーク市場では、時間帯によって取引の活発さが異なります。

開市直後は活発な取引が見られますが、市場が閉じるにつれて徐々に落ち着きます。

そのため、時間帯に応じてスキャルピングやデイトレーディングなど、適切な取引方法を選ぶことが重要です。

特に動きの激しい時間帯では、大きな利益と共にリスクも高まるため、小さな利益を積み重ねる戦略を採用すると良いでしょう。

 

トレンドを読み、エントリーポイントを見極める

ニューヨーク市場では、経済指標発表などのイベント終了後の夜23時以降は市場が落ち着きます。

このような穏やかな時間帯では、過去のチャートを分析して将来の動きを予測するテクニカル分析が役立ちます。

ニューヨーク市場で取引する際には、インジケーターやシグナルを確認しながら、最適なエントリーポイントを見つけることが推奨されます。

以上がニューヨーク市場で勝利するための戦略です。

 

要点を簡単におさらいすると、

・全体の流れを大局的に把握し、重要な節目や大きな動きを確認する。

・シンプルに上昇か下降か、その日の市場の傾向を判断する。

・3つ程度に絞った取引方法で取り組む。

以上が、ニューヨーク市場でのFX取引の複雑さと勝利のための戦略です。

この情報が、読者のFX取引のサポートとなることを願っています。